「倉稲魂命種蒔の座」(うがのみたまのみこと たねまきのざ)<約90分間> 米作りの演目
<登場神:倉稲魂命・天狐・供奉(モドキ)>
通称、「稲荷(いなり)さま」と呼ばれる稲作・五穀豊穣の神様である倉稲魂命(うがのみたまのみこと)が米作りを天狐(てんこ)という賢いきつねに教えます。
天狐は神様の使いです。天狐は米作りをモドキ(供奉)といういわば農民にも教え、そのかけあいが面白く、モドキは共感を誘います。モドキは大宮住吉神楽の中では、道化として滑稽なしぐさや役割を演じ、観客目線の欠かせない存在です。モドキは稲荷さまが持っている米の入った枡(ます)を欲しがり、なんとか無事に奪い、お腹一杯に米を食べます。
その後、天狐は米つきの作業をモドキに手伝わせます。モドキは途中で欲張って米を食べようと臼(うす)に覆いかぶさり、天狐の振り下ろした杵(きね)に打たれて倒れてしまいます。そこで稲荷様がお祈りをしてモドキを治してあげます。そこから天狐の手伝いによりモドキのリハビリ(治療)が始まります。ここで賑やかな演奏の「ニンバ」の曲に変わります。体が治ると、モドキは馬になって、天狐がその背中に乗って、意気揚々(いきようよう)と帰っていきます。この演目は、かつては、勝呂周辺の住民が生業としてきた稲作の手順や作業を道具を使って演じます。全部で22座の筋立ての伝わる大宮住吉神楽の演目の中では主な演目の1つで、大宮住吉神社のいずれの祭礼においても必ず奉納される座です。


