守護大名とは、室町幕府の将軍から任命されたもの。
国ごとに置かれた役職。
当初は治安維持のために置かれた。
それに対して、戦国大名とは、自分の実力で領土を切り取り支配権を確立させたもの。
戦国大名は幕府の任命を受けず、国や地域を独立国家として支配した。
この独立国家としての国を分国という。
分国で定めた法を分国法という。
守護大名は最初は幕府から任命されておとなしく役目に励んでいたが、
経済的な基盤ができるとやがて幕府からの独立色を強め、
任地を勝手に支配する戦国大名へと変化していった。
その経済的基盤を固めたきっかけは、「半済令」である。
半済令は、室町幕府が出したもので、守護大名の任地の荘園から出た収穫の半分を守護に与える制度。
これによって守護大名は荘園の支配化を進め、経済力を背景に国人（こくじん）という地方土着の武士を家臣として勢力を高めた。
最初の戦国大名と言われているのが北条早雲である。
早雲は元は室町幕府の家臣。
幕府の命令で駿河（静岡県）の跡継ぎ争いを解決し、
それをきっかけに小田原城を奪い、関東の支配者になった。
鎌倉時代の北条氏と区別するため、後北条氏とも呼ばれる。
この早雲は実力で主君を滅ぼす「下剋上」（げこくじょう）のさきがけとなった。
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